えーっと、どこまで書きましたっけ。
あ、手術の翌日からですね。

5月4日の朝。
8時前に自宅の電話が鳴りました。私もカミさんも休みという事で寝ていました。
そんな時間の電話、嫌な予感がしました。

うちはナンバーディスプレイを契約しています。電話機には動物病院の名前が。
担当の先生からの電話でした。

「こげちゃんが夕べからご飯を食べていません、すぐに迎えにきて下さい!」

二人とも大慌てで支度し車に飛び乗りましたが、ふだん運転するカミさんがチョンボ。
眼鏡を部屋に忘れてしまったんです。やむなく私が運転となりました。
我が家は私がペーパードライバーで、ほとんどカミさんが運転するんです(苦笑)。

病院は我が家から車で25分くらいのところにあります。この日は幸い日曜で
道はがら空き、私が運転なのにふだんより5分早く着きました。
病院で待っていたのは、前日と同じように憔悴してボロボロな感じのこげさんと、
困惑の色がありありの先生の姿でした。

こげさんは先生の配慮で病院の奥まった静かなスペースで一夜を明かしたようですが、
それでも他のわんこの鳴き声が聞こえたようで、怖がっていたそうです。
その上に我々がふだん使いのペレット入れを忘れた為に、病院のエサ皿で出されても
ペレットを食べなかったようです(うちから持ってきたいつものペレットなのに)。

おなかの違和感と合わせて、何もかもがいつもと違う事に彼女は怯えてしまったようです。

水だけは何とか飲んでいたようで、とりあえずホッとしました。
常日頃から「うさぎさんは8時間以上飲み食いがないと危険ですから」
と先生から言われていたので、水だけでも口にしてくれてよかったです。
とにかく早く連れ帰ってふだんの環境に戻した方がいいということで、
お礼もそこそこに病院を後にしました。もちろん私の運転で。

自宅に帰っていつものケージに戻しても、こげさんは怯えたままでした。
術前は名前を呼ぶと近寄るようになっていたのに、無反応のままです。
きっとこの子は、私たちに裏切られたと思ったのかも知れません。
なんせふだんなら寝ている時間に病院へ連れられ、おかしなガスを吸わされた上に
目が覚めたらおなかを縫われ、夜になると犬の鳴き声がする知らない場所で独り…。

こげさんのためにいいと信じきって受けさせた手術。
結果こそ失敗ではないけど、これでよかったんだろうかという想いが芽生えました。
ひょっとして子宮系の病気になっても、それは自然の摂理なんだ、と。
ヒトの手で長く生きさせる方がむしろ変なのでは、と。エゴではないか、と。

でも、一日でも長くこげさんといたいと願う私たちは、帰ってきてからずっと
こげさんの身体を撫でていました。「ごめんね、お疲れ様」と思いながら。

かなりの時間を要しながらも、我々の手から徐々にペレットやチモシー、
果物類を口にするようになり、ほっと一安心だったのですが…。
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おなかの一部が赤くなっているのがわかるでしょうか。
毛を刈って手術しているので、地肌が露出して多少赤く見えるのは当然ですが…。
他のうさぎさんの例に漏れず、こげさんも毛繕いを怠らない性格で傷口を嘗めるんです。
いや、嘗めるだけならいいんですが…

ちょっとグロい画像で申し訳ないんですが…。
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わずかに出た糸をひっぱってしまうんです。

通常は普通の糸で縫合し、10日ほどしたら抜糸をするんだそうです。
しかし、うちの暴れ姫が「素直に抜糸させてくれるとは思えない(先生談)」ので
縫合した傷口を覆うように、おなかの皮を引っ張って二重に縫合することになりました。
その際に使用する糸は、野良猫の避妊などに使うという半年ほどで体内で溶けてなくなる
特殊な糸を用いることで抜糸しなくても良い手法をとる事になったんです。

しかし、こげはおなかの皮が突っ張ってしまうことがどうにも気に入らない様子。
まぁ当然ですよね。しかし、放っておくわけにはいきません。やめさせようとする私たち。
しかし、手荒なまねはできません。

そのうちにさらに糸を引っ張ってしまうので、病院へ電話して再度縫合。
これが2回繰り返しました。おなかを嘗めないようエリザベスカラーの
装着も検討しましたが、盲腸便を食べられなくなるリスクを懸念し断念。
結局、見つけ次第やめさせるしか手がありませんでした。

泊まりの仕事で家にいないことの多い私の分まで、独りで面倒を見ていたカミさんには
本当に感謝しています。こげ以上にストレスが貯まっていたのではないかと思います。

時間が経つにつれて、おなかの糸を気にする様子もなくなり、こちらがおなかを触ると
おなかの奥の方に何か残ってるかなぐらいの感覚しかなくなりました。
その頃にはもう表面の部分には糸は見えません。おなかの状態に慣れたのか、
あるいはあきらめたのか、ともあれ安心する時間が増えて行きます。

避妊や去勢をすると性格が変わる子が多いと言いますが、こげさんもそのようです。
噛み癖は以前を100とするなら、70くらいにおとなしくなりました。
バルコニー遊びの際の高いジャンプ連発も鳴りを潜め、一回するかどうかに。
そのぶん、ごろんちょの回数は増えました。

あれから半年以上が過ぎました。昨日の最初の画像でお分かりのように
縫った跡はもちろん、剃った箇所もわかりません。
徐々に元気を取り戻したこのヒトは術前の「とてもパワフルなこげさん」から
手術を経て「パワフルなこげさん」にちょっと変化しました。

うちの先生は「こげちゃんはケガとかがなければ10年は生きられる身体」と
おっしゃってくれています。身体にメスを入れさせた以上、その責任はこのヒトを
幸せにすることで取り返そうと、飼い主の勝手なエゴではありますが思っています。

ぐだぐだ書いてきましたが、避妊手術に対してに不安を感じさせたかも知れません。
でも、発情期を迎える前に受けた方が子宮以外の部位にもいいと先生に聞きました。
やはり早いうちが良いようです。悩んでいる方、お近くやかかりつけの先生と
よく相談なさってお考え下さい。

うさぎと会話できる機械があったら…手術の時の恨み節を延々聞かされそう…(笑)。

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大空襲と原爆は本当に必要だったのか
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こういう本も読むんですよ♪(笑)